48歳人生落伍者の軌跡~無職無能、楽園を探してアジアを彷徨う

旅でも移住でもない。アジアの町でただ生きていくだけ...

【暇つぶし探し】東京地裁で裁判傍聴

今後、人生の暇をどう潰していくか、大問題。

先ずは、裁判傍聴してみる事にした。

10年以上前から一度行こうと思っていたが、平日しか開いてないので、なかなか行く機会がなかった。

裁判傍聴の手順

裁判所プレートのある正門から入り、右が一般の入場者。

空港のような、X線検査をして入館。

正面受付左にタブレットが8台並んでおり、裁判の予定を確認。

法廷は階上にあり、エレベーターで移動。

部屋番号714なら、7階という感じだと思う。

哀れな雰囲気

結構、3-40代の小太りで無職でコミュ障っぽい女性が多い。

勝手に社会人としてやってけない人が、暇つぶしにきてて惨めだなあ、などと考えてしまった。

もっとも自分もその一人なのだが。

アラフィフで男、無職なので、その上をいく惨めな人間に見えているのかもしれない。

こういった所に同類の中年男が少ないのは、日本にはパチンコ屋、ゲーセン、競馬など下級人間が遊ぶ施設が充実してるからだろう。

次は哀れな雰囲気を醸し出さないよう、せめて襟付きのシャツを着ていこうと思った。

最初は「麻薬系」の刑事事件

何を見たら良いか分からず、とりあえす面白そうな「麻薬」系にした。

早めに着いて中に入るが、法廷真ん中に書記官みたいな人しか居らず、他は誰も居ない。

傍聴席は10席のみしかなく狭い。イメージと全然違う。

気まずいのでいったん退出。

5分前に戻ったが、結局自分ともう一人(被告人の友達か何かっぽい)とスーツ着た人(被告のお父さんで、証人だった。)だけで、開廷。

最初は検察官が淡々と話をしていく。

そこそこ若そうな女性で、声がうわずってる。やっぱり緊張するのだろうな。

被告は前科2犯か7犯で、今回もコカイン使用で捕まったらしい。

こう書くと、とんでもない極悪人で、ふてぶてしい態度をとってる被告人というイメージだが全然違う。

普通にその辺にいる3-40歳くらいの人で、受け答えもしっかりしている。

正直、え?こんな人がコカインやるの?と思った。

スーツに白ワイシャツ、普通の髪形にすれば、誰でも真っ当に見えるのかもしれないけど。

そういえば次の傍聴でも被告は似たような服装で、同じような印象を受けた。それが狙いかもしれない。

話の内容を考えなければ、ハキハキと質問に答える就活中の学生の面接のような感じである。

検察官側の求刑が、懲役4年執行猶予6年とかだったかな。

弁護士さんも付いていて、何度か言いたいことはありますか的な事を聞かれたが、反論的なものはなく、検察内容に全てその通りです、みたいな回答をしていた。

良く分からないが、こういった事件に弁護士をつけるメリットは何だろう?

懲役の年数を減らせるとか、そういう事なのだろうか。

 

「今の六本木は薬物やってる人がめちゃくちゃ多い。」と被告が言ってた事が気になった。

日本もそんなに麻薬汚染されているのか。大麻位ならかわいいもんだけど、コカインはなあ。

昼飯は地下の出張弁当屋

地下に蕎麦屋みたいのがあったが、麺類は食べたくないのでやめた。

確か最安が380円、セットでも6-700円程度と安かった。

隣の食堂は空いて無かったが、その部屋を使って弁当屋の出張販売があった。

テーブルがあるので、その場で食べれた。

550円で結構食材の種類と量があり、コンビニ弁当やその辺の弁当屋よりお得だと思う。

11:15位に行ったが誰も居なかった。

午後は「傷害、恐喝事件」

13:30開廷。

いったん外出して日比谷公園を散歩して13:10頃に戻ってきたが、長蛇の列が出来ていた。

多分、朝と昼の最初の開廷時間はだいたい決まってるだろうから、それに合わせて入館する時間帯は混んでいるのだろう。

次は新聞にも載った事があるという事件だった。

帰ってインターネットで調べると、その事件が出てきた。

年収600万円位の大手銀行系の会社に勤めている30代位の人が被告。

原告は、大学時代の同期か後輩だったが、顔を見るのも嫌だという事で来ていなかった。

熱湯をかけられたり、したそうだ。

大手の会社に勤めるような人間、更に年収600万円も貰っていながら、こんな事をしてしまうんだなあ、と思った。

 

被告側の弁護士さんは、20万円の恐喝については

「年収600万円もあることから、ちょっと懲らしめようと思い言葉にしただけで、恐喝にはあたらない。」みたいな事を言ってたな。

熱湯~やけどについては、

「~級のやけどなので、軽症で大けがとは言えない。」とも言ってた。

やられた人間がこんな事聞いたら、腹立ってしょうがないだろうな。

私はこの気持ちが良く分かる。

2年ほど前に会社と闘った時に、会社側は多くのでっち上げをして、私を処分しようとしてきた。

 

jack-k.hatenablog.jp

その時の記憶がフラッシュバックして、嫌な気持ちになった。

 

この被告は1000万円保障として用意しており、既に弁護士さんにお金を預けているという事だった。

身体的に痛められた傷、心の傷はそんなもんじゃあ、消えないだろうな。

私も、弁護士同士の話し合いでその位貰えてたらなあ、などと下賤な事を考えてしまった。

 

初めての裁判傍聴。

あまりに淡々と事が運びすぎていて、何か物足りなさだけが残った。

月に1度位なら、暇つぶしとして使えるかな。