旅の初日
朝、目が覚めると、ホテルの天井が目に入る。
「そうか、今、海外にきてるんだ。」とかの高揚感は全くなかった。
最近20年位はほぼこんな感じ。
「あー。今日は一日どう過ごそう。」ってちょっとブルーになってしまう。
朝のホテルの部屋の雰囲気が好きではない。
これは前回のダナン滞在でもずっとそうだった。
このホテルが云々という訳ではない。
理由がよく分からない。
何か落ち着かず、外へ出たくなる。
日本でのアパート暮らしの時はなかった。
外へ出たくなるなら出ればよいのだが、メンタル的にそんな簡単な話ではない。
矛盾してるが外へ出るのが嫌なのだ。
できるだけ1回の外出で全てを終わらせたい。
ふと思った。「旅の初日」って昔はどうだんだろう。
楽しみに満ちてたんじゃないかって。
人生初の「海外ひとり旅初日」
今でもその日の事は鮮明に覚えている。
あれはタイ・バンコク。
朝、目が覚めると見慣れない風景。
どこかのホテルの一室みたい。
「そうか。今自分は一人で海外に来てるんだ。」
すごく気分が高揚した。
不安もあったが、ワクワク感のほうが圧倒的に勝っていた。
これから1年間の旅の始まりだ。何をするのも自分次第。自由なんだ。
日本語が通じない場所でどう生きていくこう。
今となってはそんなの簡単な事だが、当時はワクワク感が大きかった。
外へ出ると日本とは違う、「音」と「匂い」がある。
やっぱ異国にひとりで来てるんだ。
「音」の正体は車と独特のトゥクトゥクのエンジンの音。
あのサウンドが妙に心地よかった。
あの時の、あの気持ち。
二度と経験できないと思うと少し寂しい。
今でもそんな気持ちになれたら楽しいんだけどな、と思う。
ダナン初日
ダナンは今年9月以来2度め。
(もしかしたら20年前に1度来たかもしれないが。)
見慣れた町を歩く。
やっぱ綺麗で良い景色。
とりあえず、この中のWin Martで籠城必需品を購入。
いつもの買うものは一緒。
CokeZero1.5、ロッテXylitolガム、ChupaChups、Laysのポテチ。
小学生かよ、っていうレベル。
大人になったら、自然とこういうものは食べなくなると思ってた。
これらをまとめて買っただけでも満足度があり嬉しい。
これで満足感を感じてしまうのは、情けないを通り越して、むしろ幸せなのではと思える。
そして夕食弁当を買って部屋に戻る。
部屋でゆっくり考える
これからどうして行こう。
問題は人生や旅に対しての冷めた感情や諦めの気持ち。
この感情を持ってる限り、環境を変えただけでは何も好転はしない。
まずは旅に対する冷めた気持ちを捨て、1つ1つの事を一生懸命、全力で楽しんで行こう。
そうすれば何か変わる。そう信じて。