山の方に温泉があるみたいなので行ってみることに。
何も考えずGoogle マップで表示されたルートを走行。
街道を少し入って脇道に入る。
村があってそこを抜けてしばらく進むと、分岐点があり 左は泥道なので、舗装されてる道を選んで しばらく走る。
その途中、視線を感じて ちらっと見ると何か生き物がいてすごくびっくりした。

一瞬 得体の知れない 動物がいると ぎょっとしたが、単に牛が 沐浴してるだけだった。
少し走って間違った方向に行っていると気づく。
さっきの分岐点を左のぬかるみの方 行かないといけないんだ。
正直無理と思ったけど、そこ超えないと先に行けないし、ぬかるみはここだけだと思ったので、なんとかそれを乗り越えて走っていく。
その後は舗装いまいちのガタガタ道。
はるか下の方に川が流れている。

この道 所々ぬかるみがあり後輪すべらしながら なんとかクリアしていく。
ただぬかるみも先に進みに連れてどんどんひどくなっていく。
そしてぬかるみを超えても また次のぬかるみ。
しかし 奥に行けば行くほど ぬかるみの連続。
これを見て気が滅入った。
遥か先までずっとぬかるみロード。
写真で見るとただの ダートロードに見えるが、実際はすごいドロドロ。

さらには 道幅は 車1台 通れるギリギリ。
左は分かりづらいが崖。
スリップしたら落ちて大怪我 必死。
せっかく ここまで来たんだからと、なんとか抜けていく。
しかしその先には今まで以上の とんでもない ぬかるみ。
これを見た瞬間 心が折れた。

温泉までまだ5キロくらいはある。
この道で5キロは無理だ……。
何かあってバイクを押して帰るとなることを考えると怖い。
そもそも こんなの四駆車かオフ車が走る道。
スクーターで走る場所じゃない。
こうして自分を納得させて、ここで引き返すことにした。
一旦 町へ戻り 昼食を取る。
改めて地図を見ると、国道を10キロほど先先に行ったところに、もう少し太い線で書かれている道路がある。
再び温泉を目指す。
あーなるほど、こういうことか。
まともな道があった。

そして温泉入り口の看板があり、横道に入る。
しかしあと1,2キロっていうところで再び 泥道。
ああやっぱりこっちの道でもあるんだ。
別に1,2kmなら大丈夫かと思ったが、全然考えが甘かった。
雨でぐちょぐちょ。
距離は短いがある意味 向こう 以上の ひどい ぬかるみ。
すごく長く感じる。
でちょっと 乗り越えられそうもない ぬかるみが。
常に前輪も 後輪もツルツルしながら滑りながら走ってるし、そろそろこけるかもという恐怖心が。

あるところで後輪がスタックしてしまった。
当然 アクセルを回せば 回すほどどんどん空回りして後輪が深みにハマっていく。
かなり 焦った。
やっぱり来なければよかったと後悔。
スクーターだったので何とか力ずくで強引に脱出することができた。
さすがにここまで来たら もう目の前なんだろうけど、それでも心が折れそうになって、戻ろうかどうかかなり迷った。
しかし 曲がっても曲がっても一向に着く様子がない。
と思ってるとやっと着いた、というか着いたかどうかもわからない。
多分 看板はないし、吊り橋があるのみ。
これを渡れということだろうか。
向こうには犬が居座って待ち構えてる。

バイクを降りて、歩いて行くと犬はどっか行ったのでほっとした。
この見るからに不安な吊り橋。
所々、木が半分 割れてなくなっていて、そこから下の濁流が見える。
落ちたら 人知れず 濁流に飲み込まれて流されていって死ぬのかなとか思った。
対岸に着いて坂を登ると牛とニワトリたちが出迎えてくれた。
仲良く共存しているのだなあ。

苔の坂道を滑りながら歩いて行くと ようやく受付についた。
何より久々に人の姿を見て安心した。
しかし 絶対 客なんて来ないだろう この時期に、朝から夕方までずっと お客さん が来るのを待ってるのだろうか。
そもそもあんな 悪路のある場所、雨季なら 絶対普通の人来れない。
どうやら 露天の温泉はないらしく、個室の温泉のみという事。
この中にあるらしい。

中に入るも風呂は空っぽ。
水が全然 溜まってない。
これからお湯を入れという事で、待ってる間源泉を見に行くことにした。
ずっとこのワンちゃんが案内してくれた。
すごい。

当然だけど温泉は気持ちよかった。
30分ぐらい入って、ちょっとのぼせてきた。

そろそろ出ようかと思っているとすごい大雨が降ってきた。
雨も嫌だけど、あの帰りのぬかるみ道がどうなってしまうのかすごく心配だ。

帰れなくなって こんなとこ 泊まるのは嫌だ。
この時点で 4時くらい、
暗くなって 街灯もないなか あのぬかるみはきついな。
いろんな意味で怖い。
帰りはワンちゃんが 吊り橋の先まで送ってくれた。
たまにチラチラと後ろを振り返ってちゃんとついてきてるかどうか確認してた。

そしてちゃんとバイクのところまで送ってくれて、出発を見届けてから帰ってった。
心配をよそに帰りはあっさりぬかるみロードを越えられた。
宿に戻ると 今度は 猫ちゃんが出迎えてくれた。

しかし すごい格好するもんだな。

なんか今日1日は不思議の国のアリスみたいな感じで、動物と自然の国に行ったような感じだった。
動物に見守られ続けた1日。
山奥から町に戻ってきて人を見てかなり安心した。
日本にいると毎日思うけど、人が近くに居ると鬱陶しい。
でも人っこ1人いなくなるのも不安なんだなあ。
多分日本の実家生活に戻ったら、今回の事を思い出す。
そして今とは逆に考えると思う。
人が鬱陶しい。人っこ一人いなくなってくれって。